CMM大学は、鈴木実歩さん主宰の継続サロン「CMM」のメンバーが、ビジネスが飛躍する専門知識を学び高め合う場として誕生したプラットフォーム。
月2回の水曜講義では、各分野の専門家からビジネスに役立つ高い見識を得られるとともに、学びや気づきをアウトプットしCMMメンバーと交流する時間も設けています。
CMMのサロンメンバーが講師を務めるCMM大学。
本記事では、2025年1月15日(水)10:00より開催された第47回水曜講義の様子をお届けします。
講師・南波明日美さんのプロフィール
今回の講師は、疲弊する働き方からお金・場所・時間の自由を叶えるお教室先生コンサルタント・子育てコーチの南波明日美さんです。

ビジネスに勤しみつつ、3人の男の子を育てるママでもある南波さん。今でこそ子育てと仕事を見事に両立させていますが、ご長男が中学2年生のころ「アートをやりたい」とアトリエにばかり通い、不登校になってしまったときは大いに悩んだそうです。
当時、学校でも家でも理解されずに否定されるばかりだったご長男に「好きなことやっているのだから、それで良い」と言葉をかけ、受け入れてくれたのがアトリエの師匠でした。ご長男は師匠の言葉を信じ、アートの才能をみるみるうちに発揮していったのです。
この出来事に感銘を受け、南波さんは子どもの心理学を学び始めました。そして一人ひとりにフィットした声かけや対応法を習得し、子どものモチベーションや可能性を引き出すお教室業を実践するようになったのです。

今では「子どもをのびのび伸ばす大人を増やすこと」を使命とし、子育てに寄り添う指導者として活動中。さらに、SNSビジネスの教科書「マイ・メッセージ」の認定コーチとしても活躍し、目覚ましい成果をあげていらっしゃいます。
良い親子関係がビジネスを成功へ導く
講義の冒頭で「安定した親子関係は、起業の成功につながる」とおっしゃる難波さん。家庭に不安がある女性は、安心して仕事に打ち込むことができないからです。
実際、正社員では90%、起業家でも70%以上のママさんが仕事と家庭のバランスに悩んでいるというデータも…↓

経済産業省「平成27年度産業経済研究委託事業(女性起業家実態調査)報告書」
つまり子育て中の女性起業家は、家庭が安定していればこそ、勇気をもってチャレンジでき、成功のきっかけにすることができるのです。
子どもの成長に合わせて信頼関係を築くコツ
そこで今回、南波さんは子どもの成長ステージに合わせた「信頼関係を築くコツ」をキッズコーチング(※)の理論に基づいて教えてくださいました。
子どもの発達や気質に合わせたアプローチを行うことで個性を尊重し導くことを目指す、日本キッズコーチング協会オリジナルの教育支援法。発達心理学や気質心理学、行動科学などを軸としている。
子どもの成長ステージは、繰り返し何度も巡ってくるそうです。
詳しくみていきましょう。
◆自立期(3歳、9歳、14歳〜15歳)
自立期とは3歳、小学校3年生、中学2年生~3年生の頃に訪れる「自分で考えて思う通りに行動したい」という意識が強くなる時期です。
親に反発しがちな自立期の子どもには、命令形ではなく複数の選択肢を与えて自分の行動を選ばせるのがポイント。本人の決断を尊重すれば、素直に行動してくれるでしょう。

また、この時期の子どもは自立したい気持ちと不安な気持ちのバランスが取れず、壁にぶつかって不登校にもなりやすいのも特徴です。
そのため、習い事や外のコミュニティで自分を尊重してくれる居場所を持っておくのが良いとのこと。
扱いづらい年齢ではありますが、この時期は子どもが成功体験を積むチャンスでもあります。子どもが得意なことを手伝ってもらったり、意見を聞いたりして、自分が貢献できるという自信を持たせてあげましょう。
◆自律期(4歳、10歳、16歳)
自律期とは4歳、小学校4年生、高校1年生のころに訪れる、自分の感情・欲求をコントロールして長期的な時間で物事を考える時期です。
狭い世界から、視野を広げて社会の中の自分を考えるようになるのですが、自分の本音を抑え込むためストレスを抱えがちに…。だからこそ、家庭では外で出せない本音をしっかり聞いてあげるべき。
そのためには子どもの言うことを反芻し、受容する傾聴が効果的なのだそうです。親が最大の理解者であり続けられれば、子どもにとってお家はとても安心できる場所になります。

また、我慢や継続ができた際には、シールや印などで記録(可視化)してあげましょう。自分の頑張った証があれば自信がつき、自己信頼感が養われます。
自分を信用できてこそ、他人を信用することができます。親子の信頼関係をしっかり築くためには、まず「頑張れる自分」を信用できるように導いてあげるのですね。
◆共感期(5歳〜6歳、11歳〜12歳、17歳〜18歳)
共感期は5~6歳、小学校5~6年、高校2~3年の頃に訪れる、相手の立場に立って物を考える時期。他人への思いやりや配慮ができる反面、他人からどう見られるかを気にする時期でもあります。
この時期の子どもは、褒めると期待に応えようと無理をしてしまいます。そのため、いつもと違う変化に気づいたら、ただ見たままを伝えるのポイント。「いつも見てくれている人がいる」という安心感が、信頼感へとつながります。

行動を促したいときは、指示や命令ではなく「~してくれたら助かる」など、気持ちを伝えるのが効果的だそうです。「あなたの考えていることと、私の意見は別」としっかり伝えることが、お互いに尊重し合える親子関係の第一歩です。
また、他人の目を気にして「恥をかきたくない」という気持ちの強い共感期には、大人でも失敗する姿を見せておくのも大切。失敗したら終わりではなく「やり直せる」「失敗から学ぶこともある」という見本となるのが、親の役割です。
周りの空気を読めるようになり、ルールとマナーの違いへの意識が芽生える共感期には、身近な大人である親が一番の見本になれると良いですね。
受講者の声
今回も受講者の皆さまから、たくさんのコメントをいただきました↓
うちの子も、お家で先生の批判をしている頃がありました!
子どもがいなくても、アプローチ法はとても勉強になります!
自律期・自立期・共感期…と巡ってくるのですね!新たな発見でした。
実際に子育て中の方も多く、皆さましっかり自分事として捉えていたようです。
まとめ

今回はCMM大学・第47回水曜講義「良い親子関係の作り方」をお届けしました。
ビジネスを成功させるためには、安心できる家庭環境が何よりも大切です。子どもの成長段階に合わせてかかわり方を変化させ、良い親子関係を築いていきましょう。
最後に、南波明日美さん、この度は素晴らしい講義を本当にありがとうございました!