鈴木実歩さん主宰の継続サロン「CMM」は、数百名もの女性起業家が集うコミュニティ。
日本国内のみならず、海外でビジネスを展開しているメンバーも多数所属しており、皆さまのビジネスの発展とメンバー同士のつながりを深く育てることを目指しています。
また、月に2回開催されるセミナーでは、実歩さんの公開コンサルや最新ビジネス情報のシェアなど、毎回盛りだくさんの内容をお届けしているCMM。
2025年12月5日（金）10:00より開催された第162回CMMセミナーでは、スペシャルゲストにあつみゆりかさんをお迎えし、CMM限定の特別セミナーを開催していただきました。
本記事では、その様子をレポートとしてお届けいたします。
「読者が選ぶビジネス書グランプリ」ノミネート作が誕生したきっかけ
今回のセミナーにお迎えしたスペシャルゲストは、2024年12月9日に発売された書籍「今度こそなりたい自分になる！1冊まるごと“完コピ”読書術」の著者、あつみゆりかさんです。
ブライダル業界のマーケティング研修や、コンサルティング事業など多方面で活躍しつつ、2024年には著者活動も始めたあつみさん。
セミナーで紹介された「今度こそなりたい自分になる！1冊まるごと完コピ読書術」は初めての著作でありながら「読者が選ぶビジネス書グランプリ2026」にノミネートされるという快挙を果たしました。
この著書は、3人のお子さんの出産を終えたころにあつみさんが体験されたことをベースに書かれたものなのだとか。
育児に専念していた生活から会社員に復帰したあつみさんを待っていたのは、当時業績が伸び悩んでいた部署のマネジメントでした。
育児休暇というブランクがあるにもかかわらず、重要な役割を任されたあつみさん。持ち前の責任感からたくさんの書籍を読み、懸命にマネジメントの勉強をしたものの、なかなか結果につながらない日々を送っていたそうです。
そんなときに出会ったのが「もしドラ」の愛称で親しまれている「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの“マネジメント”を読んだら」でした。
この1冊をきっかけに自分のやり方がすべて間違っていたことに気づいたあつみさんは、チーム全員で「もしドラ」のメソッドを徹底的に実践し完全にやり切ることを意識し続けたのだそう。
その結果、半年で売上を3倍にする成果を出せたのです。
今回の特別セミナーでは、運命の1冊の選び方と、なりたい自分になるための読書術を教えてくださいました。
1冊まるごと落とし込む「完コピ読書術」の特徴
はじめに「完コピ読書術」の概要をわかりやすく教えてくださったあつみさん。
完コピ読書術は、1冊の書籍をまるごとコピーするように自分の中に落とし込む実践に特化した読書法で、情報収集ではなく行動につなげることを目的としている点が大きな特徴です。
ほかの読書法とは異なる3つの特徴
- 1冊を1回読むだけでOK
- 大事な箇所はExcelやスプレッドシートに記録する
- できるまで実践することをゴールにする
完コピ読書術では、読み進めながら内容をそのつどデータ化していきます。どこに何が書かれているかを一覧表示できるため、付箋をたくさん貼って読み返すよりも効率的に活用できるのだとか。
また完コピ読書術のゴールは覚えることではありません。多くの読書法がインプットで終わってしまいがちなのに対し、本当にできるようになるまで実践を重ねることを重視しています。
完コピ読書術は夢の実現のためではなく「なりたい自分」になるためのスキル習得法。
半年後、1年後といった身近な未来の自分を確実に変えていくことで、初めてその先の夢が描けるようになるのです。
「なりたい自分」を叶える完コピ読書の始め方
さらに今回の特別セミナーでは「完コピ読書術」を始めるための具体的な手順を教えてくださいました↓
- 師匠本を見つける
- 「なりたい自分」を妄想しながら師匠本を読む
- 「なるほど」リストを作成する
詳しく解説します。
1．師匠本を見つける
完コピ読書は、1冊の書籍（師匠本）を見つけることから始まります。
あつみさんがおっしゃる師匠本とは、一定期間教えを請い続け、行動レベルにまで落とし込むための指針となる書籍のこと。
師匠本を見つけるための3ステップ
- 本棚の書籍をジャンル分けする
- それぞれのジャンルの共通項を書き出す
- 師匠本にできるか見極める
まず自宅の本棚の書籍をすべて出し、ジャンルごとに分けて山をつくり、それぞれの山の頂点には「最も参考になった」と感じる1冊を置きます。
次に、それぞれの山の頂点にある書籍同士の共通項をメモしておきます。たとえば「女性起業家が書いている」「語り口が柔らかい」など、自分が惹かれるポイントを言語化することで書籍選びの基準が明確になるとのこと。
最後に、いちばん高い山の頂上にある書籍が師匠本にふさわしいかを検討します。
ここで確認する項目は、次の3つ↓
- 著者プロフィール
- 目次
- はじめに
まず書籍に記載された「著者プロフィール」を確認しましょう。ここで親近感や尊敬、憧れなど、ポジティブな感情を抱くことができれば、師匠本になる可能性が高いとのこと。
続いて「目次」と「はじめに」を最後まで読み、自分との共通点や、現在の課題解決に役立つ内容かを見極めます。
なお、この段階で師匠本が見つからなかった場合は、大型書店で同じ手順を踏むと良いそうです。
「なんとなく選ぶのではなく自分の基準を持つことで、必ず師匠本は見つけられます」と力強くおっしゃるあつみさん。
選ぶときは難解なものである必要はなく、毎日無理なくその1冊と向き合えるかが重要とのお話でした。
2．なりたい自分を妄想しながら師匠本を読む
また、師匠本を読むときに重要なポイントは「読み終えた先のなりたい自分」を具体的に妄想しながら読み進めること。
オリンピック選手が、表彰台で金メダルをかけられるシーンを思い描いて士気を高めるように、ビジネスや読書においてもゴールとなる姿を明確にイメージすることが効果的なのだそうです。
たとえば仕事効率化の書籍を師匠本として選んだ場合「〇〇さんいつも仕事が早くて助かります」「またぜひお願いしたいです」とクライアントから頼りにされている自分をありありと想像します。
そうすることで、読書と実践のモチベーションを保ち続けることができるのです。
「なりたい自分像は、実践を重ねる途中で何度でもアップデートしていくことが大切です」とあつみさんは語っておられました。
3．「なるほど」リストを作成する
完コピ読書術では、書籍のなかで「なるほど」と思った情報をExelやスプレッドシートに入力し、リスト化していきます。
まずシートの列（縦方向）に「なるほど」と思ったこと、行（横方向）に「項目」を入力した表をつくります。
たとえば時間管理術に関する書籍を読んだとすると、一番上の行（横方向）に入るのは以下のような要素でしょう↓
- 目標設定
- 時間管理
- スケジュール管理
- 手帳のメリット
- デジタルツールのメリット
そして、書籍を読んで「なるほど」と思ったことを一番左の列（縦方向）に記入していきます↓
- 目標を小さく設定する
- 手帳は目標達成のための時間管理ツールとして使う
- 時間管理の第一歩は行動ログをつけることから始まる
また、後でスムーズに読み返せるよう「なるほど」と思ったことが書かれているページ数も忘れずに記入してください。
上記の例を書き込んだなるほどリスト
なるほどリストに書き込む内容は多ければ多いほど詳しく振り返りができるので、迷わずどんどん入れていくのがポイントです。
最後に、該当するページ数が書いてある列に半角数字の「1」を入力し、フラグを立てていきます。
フラグの立て方
フラグを立てておけば、Excelやスプレッドシートの絞り込み機能を使ってその項目に該当する記述だけを表示させることができ、格段に振り返りがしやすくなります。
このリストを作成する最大のメリットは、一度読むだけで1冊の書籍をまるごと俯瞰できること。
リストをもとにひたすら実践を重ねることで、読み返すよりも圧倒的に成果につながっていくとのお話でした。
まとめ
今回のセミナーでは、特別ゲストにあつみゆりかさんをお迎えし、なりたい自分になるための読書術を教えていただきました。
私たちもこのメソッドを活用し、なりたい自分を確実に実現していきたいですね。
最後にあつみゆりかさん、この度は学びに満ちた貴重な講義を本当にありがとうございました！